SENAYAN PARK / NANOBIOREACTOR

Senayan Park 人工池の悪臭改善提案

人々が集う湖畔の憩いを、まず悪臭改善から

    SENAYAN PARK / NANOBIOREACTOR

    Senayan Parkの立地と人工池の規模

    ジャカルタ中心部の商業施設と湖畔空間。公開資料から計画条件を整理

    M01:Google Maps/依頼者提供画像。地図データ・航空画像 © Googleほか(原画像内の表示を保持)
    M01:Google Maps/依頼者提供画像。地図データ・航空画像 © Googleほか(原画像内の表示を保持)

    敷地規模 約10〜11 ha現地報道に基づく施設全体の規模。

    池の水面積 約6 ha報道記載の湖面積を概算条件に採用。添付地図でモール・池・周辺の関係を示す。

    平均水深 1.5 m(仮定)本提案の計画用の想定値。

    約60,000 m² × 1.5 m
    = 約90,000 m³

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    なぜ、ショッピングモールに人工池なのか

    旧Taman Ria Senayanの水辺を生かした、買物と屋外レクリエーションの融合

    W01:Senayan Parkのモールと池/写真掲載元:PT YKK AP Indonesia
    W01:Senayan Parkのモールと池/写真掲載元:PT YKK AP Indonesia
    • 前身は、池と緑を備えたレクリエーション施設Taman Ria Senayan。2020年に開業したSenayan Parkは、その場所を商業・余暇の空間へと再構成した。
    • 施設紹介で掲げるのは、緑を取り入れたライフスタイルモール。屋内の買物・飲食に、湖畔の散策、噴水、音楽イベントなどを組み合わせている。
    • 人工池は、建物の付帯設備にとどまらず、人々が集い、滞在して過ごすための景観と体験の中心となる。

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    憩いの場の魅力を、悪臭から守る

    水辺の雰囲気を損なう臭いの改善が、今回の最優先課題

    W02:Senayan Parkの池と噴水/撮影:Muhammad Lugas Pribady / detikcom(2024年記事掲載)
    W02:Senayan Parkの池と噴水/撮影:Muhammad Lugas Pribady / detikcom(2024年記事掲載)
    • モールでの買物や飲食、池畔での会話、噴水を眺めるひととき。水辺での不快な臭いは、その心地よさを損なってしまう。
    • 今回の第1段階は悪臭改善に集中する。池の水理条件と臭気の仕組みを整理し、既存設備の活用を含めて対策を比較する。
    • 水質全般の改善は第2段階へ。初期は臭気の変化を主な成果指標とし、DO等は生物への影響と運転状態を確認するために測定する。

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    なぜ、池から臭いが発生するのか

    水が入れ替わりにくいと、汚れがたまり、酸素不足から臭いが生まれやすくなる

    池の悪臭が発生する原因仮説。雨水や落葉、汚れがたまり、分解で酸素が使われ、底層が酸素不足になる。雨水の流入水が入れ替わりにくい臭いが発生落葉や汚れが底にたまる底の水が酸素不足に底泥での分解

    たまった汚れを分解すると酸素が使われ、底の泥で臭いが発生しやすくなります。

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    悪臭への対策は、大きく4つ

    水を入れ替える、酸素を供給する、底泥を除く、薬剤で処理する

    同じ池を4つの対策で描いたイラスト。換水は給水と排水、曝気・噴水・循環は気泡と水流、浚渫は底泥の吸引回収、薬品投入は薬液の注入を示す。換水曝気・噴水・循環浚渫薬品投入
    対策の違いを示す説明用イラスト(イメージ)

    換水補給水と排水先を確保し、池の水を入れ替える。

    曝気・噴水・循環水に酸素を供給し、酸素不足や滞留を改善する。

    浚渫池底に蓄積した泥を回収する。回収泥の処理も必要。

    薬品投入薬剤の作用で対処する。補給と生物への影響の管理が必要。

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    NANOBIOREACTORとは

    池の水に空気を混ぜ、微細な気泡を含む水として戻す酸素供給装置

    池の断面イラスト。水中ポンプと特殊ノズルを回収可能な架台に設置し、水面上の吸気管から空気を取り込んで、微細気泡を含む水を池へ戻す。空気吸気管水中ポンプ池の水特殊ノズル微細気泡を含む水回収可能な架台
    装置構成の説明用イラスト(イメージ)

    池の水を取り込む → 空気と混ぜる → 微細気泡を含む水を池へ戻す

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    酸素供給が、悪臭改善につながる仕組み

    池の酸素不足を緩和し、臭気が発生しやすい嫌気的な環境を改善する

    同じ池を3段階で描いたイラスト。酸素供給と循環、嫌気的な環境の改善、臭気発生の抑制という仕組みを示す。酸素供給・循環嫌気的な環境の改善臭気発生の抑制微細気泡酸素微生物有機物
    臭気改善の考え方を示す説明用イラスト(イメージ)

    池に元からいる微生物が働ける環境を整え、臭気の発生を抑えることを目指します。

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    小さな泡だから、酸素を水に届けやすい

    酸素が届くと、汚れを分解する微生物が働きやすくなる

    小さな泡だから、酸素を水に届けやすい:説明用イラスト大きな泡を出す曝気NANOBIOREACTORの微細気泡

    大きな泡は、すぐに水面へ上がります。

    小さな泡は水中にとどまりやすく、水と触れる面積も大きいため、酸素を届けやすくなります。

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    太い通り道で、池の水をそのまま扱う

    細い流路の束と、大口径ノズルの違い

    太い通り道で、池の水をそのまま扱う:説明用イラスト細い流路を使う方式NANOBIOREACTOR

    ストローを束ねたような細い通り道では、入口に汚れがたまると、水が通りにくくなります。

    NANOBIOREACTORは水の通り道が大きく、汚れを含む池の水でも詰まりにくい構造です。大きな水量を扱う用途に適しています。

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    ごみが張り付きにくい「自洗式ストレーナ」

    入口を広くし、水を一か所で強く吸い込まない

    ごみが張り付きにくい「自洗式ストレーナ」:説明用イラスト狭い入口に吸込みが集中広い面から穏やかに取水

    狭い入口に吸込みが集中すると、ビニール袋などが張り付きやすくなります。塞がると、取水停止やストレーナの変形につながります。

    ポンプが吸う水の量に合わせて、ストレーナの開口面積を決めます。広い面から穏やかに取り込み、ごみの張り付きによる取水停止や変形を抑える設計です。

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    対策の比較:池の営業環境を保ちながら進める

    大容量への対応だけでなく、設置・撤去・継続運用の条件で比較

    方法大容量水域への適用設置・撤去補給・主な保守
    既存噴水の活用既設能力と流れの届く範囲による既設設備を利用薬品補給なし。既設ポンプ等を保守
    一般的な散気曝気送風量・散気管の配置で設計送風機・散気配管等。固定・回収方法は方式による薬品補給なし。送風機・散気部等を保守
    NANOBIOREACTOR複数ユニットで分散配置。過去の大規模水域事例を参照コンクリート基礎を新設しない架台案。引揚げ・撤去・転用が可能基本運転は薬品補給なし。水中ポンプを中心に保守
    換水必要水量と排水先の確保による給排水設備・経路が必要補給水の継続確保と給排水設備の管理
    浚渫・底泥回収回収量・作業区画で計画作業設備の搬入と底泥回収回収泥の処理。再堆積に応じ再施工
    薬剤処理薬剤・対象物質・必要量による薬剤に応じ投入・散布設備薬剤補給と効果・生物影響の管理

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      なぜ、NANOBIOREACTORを提案するのか

      大容量の池に分散配置でき、改善後には台数を減らして転用できる

      採用理由本池での利点
      小さな泡で酸素を届ける酸素不足を緩和し、池にいる微生物が汚れを分解しやすい環境をつくる
      大口径ノズルで池水を扱う水の通り道を広く取り、汚れを含む池の水でも詰まりにくい構造にする
      自洗式ストレーナポンプの取水量に合わせて開口面積を確保し、ごみが張り付きにくい吸込みにする
      簡易設置・撤去・転用大きなコンクリート基礎を新設しない設置案。改善後は一部を他水域へ移せる
      薬品等の継続投入が不要基本運転は池の水と空気を使用。薬剤や微生物製剤の補給を前提としない
      現地ポンプを中心に保守現地調達できるポンプを採用し、年1回の点検を基本案として保守を組み立てる

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        導入事例:遠賀川の貯水池

        公的な事後評価で、底層DO改善とカビ臭低減傾向を報告

        指標設置前稼働時
        Chl-a 平均値 μg/L56.151.6
        Chl-a 年最大値の平均 μg/L107.381.5
        • 報告書では平均約8%、最大値の平均約24%の低減。水深4 mのDO改善と、装置近傍のカビ臭濃度低下傾向も記載。
        S03 p.4:遠賀川の過去設置例
        S03 p.4:遠賀川の過去設置例

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        導入・試験事例:インドの運河

        ストレーナ付きユニットの水中設置例

        S09 p.11:PERANDOOR canalへの設置
        S09 p.11:PERANDOOR canalへの設置
        • 提供写真には、PERANDOOR canalへのストレーナ付きユニット設置が記録されている。
        • 水中に設置し、吸気管を水面上へ出す構成。ノズルとポンプを一体で引き揚げる配置の参考となる。
        • 写真は施工・設置の事例として示す。臭気除去率や処理能力の定量評価とは分けて扱う。

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        試験事例:中国・江蘇省の運河

        提供資料では、臭気・浮遊植物の改善を報告

        試験前
        試験前
        試験後
        試験後
        • 提供資料に掲載された試験前後の写真。畜産施設等からの流入負荷がある運河での試験として紹介されている。
        • 自社報告の事例として参照し、写真の見た目だけで水質・安全性・本池での効果を判断しない。

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        ベトナム・ハノイ西湖での実験

        閉鎖区域ではアオコが発生しなかった

        ハノイ西湖の実験区域
        ハノイ西湖の実験区域
        • 湖の一部を仕切った閉鎖区域で、NANOBIOREACTORによる実験を実施。
        • 使用機器:NB-32型 1台。
        • 運転方法:1時間に15分の間欠運転(15分運転・45分停止)。
        • 提供者の観察では、周囲にアオコが見られる一方、閉鎖区域内では発生しなかった。

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        ベトナム・天然ゴム精製工場の排水浄化

        水面を覆う浮遊物が減り、水面が見える範囲が広がる

        2020年3月30日|水面を覆う浮遊物
        2020年3月30日|水面を覆う浮遊物
        2020年4月3日|水面が見える範囲が拡大
        2020年4月3日|水面が見える範囲が拡大
        2020年4月7日|開けた水面が広がる
        2020年4月7日|開けた水面が広がる
        • 天然ゴムの製造工程で発生するアンモニア臭は、一晩で除去できた。
        • 3月26日の装置搬入・設置写真から、4月8日の写真内タイムスタンプまで、13日間の経過を確認。
        • 3月30日から4月7日にかけて、水面を覆っていた緑灰色の浮遊物が減り、開けた水面が広がっている。

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        ベトナム・トーリック川での実証実験

        ハノイの都市河川で、酸素供給による悪臭・水質改善を検証

        ベトナムでの会談
        ベトナムでの会談
        試験区域の位置図(Google Maps)/延長300 m
        試験区域の位置図(Google Maps)/延長300 m
        場所
        ベトナム・ハノイ/トーリック川
        期間
        2019年6月〜
        目的
        水質改善(性能評価試験)
        面積
        6,000 m²
        水量
        6,000 m³
        装置構成
        BR-32A+3.7 kWポンプ:2台
        BR-21A+2.2 kWポンプ:2台
        補助設備
        Bioreactor:20基
        河川の試験区域
        河川の試験区域
        試験区域の水面
        試験区域の水面
        BR-32A+3.7 kWポンプ
        BR-32A+3.7 kWポンプ
        Bioreactorユニット
        Bioreactorユニット

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        トーリック川:悪臭改善と、試験途中の報道

        悪臭改善は達成。テレビ報道では開始15日目の汚泥厚の変化を紹介

        測定点開始時15日目減少幅
        191.3 cm72.0 cm19.3 cm
        296.7 cm76.0 cm20.7 cm
        387.7 cm79.0 cm8.7 cm

        ベトナム国営放送局VTV1
        2019年6月7日放送

        試験開始後15日目の汚泥の状況を紹介。

        本プロジェクトは、ベトナムのテレビ局VTC14・VTV1による継続取材の対象となった。

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        豊富なラインナップから、水域に合う仕様を選ぶ

        浄化対象の大きさ・形状・流れに合わせ、機種と組合せを決める

        ノズル単体
        ノズル単体
        ポンプ・ストレーナと組み合わせたユニット
        ポンプ・ストレーナと組み合わせたユニット
        区分シリーズ参考吐出量(L/min)配置の考え方
        小型NB-11 / NB-1565 / 165複数の区域へ分けて配置しやすい
        中型NB-21 / NB-32330〜800池の規模と形状に合わせて組み合わせる
        大型NB-40 / NB-521,060 / 2,000広い水域や流れのある水域への配置を検討
        • 一つの大きな装置で対応する方法と、小型・中型を複数台に分ける方法から、対象水域に合う構成を選びます。

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        今回の池は、複数台で始め、改善後に減らす

        悪臭改善に必要な期間は集中的に運転し、その後は維持管理へ移る

        段階運用狙い
        初期投入池内に複数ユニットを配置し、既存噴水と組み合わせて運転臭気が気になる区域へ酸素と循環を行き渡らせる
        改善の確認湖畔で感じる臭いの変化を確認し、向き・位置・運転時間を調整悪臭改善が池畔で実感できる状態を目指す
        段階的な減台悪臭が改善したら、一部のユニットを停止・撤去臭いが再発しない範囲で必要台数を見極める
        維持・転用残したユニットで維持管理し、撤去機は他水域へ転用設備を継続して活用する

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          複雑な形の池は、小型機を分散配置

          水が届きにくい場所ごとに、小型ユニットを分けて投入する

          複雑な形の池は、小型機を分散配置:配置のイメージ小型機小型機小型機小型機
          配置の考え方を示す説明用イラスト(イメージ)
          • 入江や島の陰など、水が届きにくい区域へ小型機を分けて配置します。
          • 区域ごとの臭いに合わせて、位置・台数・運転時間を調整します。
          • 改善した区域から台数を減らし、必要な場所の運転を続けます。

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          流れのある運河は、上流に大型機を配置

          運河の流れを利用して、酸素を含む水を下流へ送る運用も可能

          流れのある運河は、上流に大型機を配置:配置のイメージ上流大型機下流流れに乗せて下流へ
          配置の考え方を示す説明用イラスト(イメージ)
          • 上流側に大型機を設置し、酸素を含む水を運河の流れに乗せます。
          • 流量や途中の流入負荷、下流の臭いに合わせて機種・台数を決めます。
          • 必要に応じて中流・下流に補助機を加え、停滞する区域を補います。

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          現地保守と月次保守費の平準化

          薬品補給を伴わず、現地ポンプを中心に継続できる運用へ

          • ノズル部に駆動機構を持たない構成。主な定期整備を水中ポンプに集約し、現地で調達・修理できる機種を選ぶ。
          • ポンプは年1回の定期点検を基本案にする。運転確認の際に吸気・流量・ストレーナを見て、必要に応じて清掃する。
          • 定期点検・消耗部品・予防交換を月次保守契約にまとめ、毎月の保守費を平準化する。電力や臨時故障対応の範囲は別途定める。